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2020.9.30

北欧の乾パン文化が面白い

日本では、白くて柔らかい高級食パンが大人気ですが、北欧でパンといえば昔から固〜いパンが主流なんですよ。今回はそんな北欧のパンにまつわるお話です。

クリスピーで、素朴な味わいが特徴。北欧のパン”クネッケブロード”

北欧のパンは、イケアのフードコーナーでもいくつか販売されているので、ご覧になったことがある方も多いはず。
なかでも、現地の人々にいちばん親しまれているのは、クネッケブロード。ライ麦の入った生地を、薄—く伸ばして香ばしく焼き上げた、クリスピーな食感のパンです。パンというより、クラッカーに近いですね。
 
クネッケブロードは1000年以上の歴史をもつと言われています。
ライ麦の栽培は北欧が起源のようですが、寒冷地では小麦があまり育たないので、今でもライ麦は北欧の主要な穀物のひとつ。また、冬が長いので、よく焼いて乾燥させたクネッケブロードは、保存食としてもうってつけなのです。
(そうは言っても人々は一年中クネッケブロードを食べていますが笑)
近年は、ライ麦などの全粒穀物の栄養価や、豊富な食物繊維が見直されているので、健康食品としても人気があるんですよ。
 
現地のスーパーマーケットでは、クネッケブロードをはじめとするたくさんの種類の固いパン(!)が棚いっぱいに並んでいます。北欧らしいキュートなパッケージのものが多くて、ついついジャケ買いしてしまいます。軽くて保存がきくので、おみやげにもぴったりです。
 
 

バターやチーズ、サーモンをのせたオープンサンドが定番

北欧の人々は、この固いパンを朝ごはんやブランチ、おやつ(FIKAフィーカ)に夕食にと、どんな食事にも合わせて楽しみます。
 
クネッケブロードは、オープンサンドにして食べるのが北欧では一般的。
バターやチーズを必ずのせるのは、酪農王国の北欧ならでは。そこに太いキュウリのスライスをのせてよく食べます。これだけでもとってもおいしいのですが、ボリュームアップをしたいときは、ハムやサーモン&ディル、ニシンの酢漬け、またゆで卵をスライスしたものなどをプラスします。キャビアなどをトッピングすることも多いですね。
(ちなみにキャビアは、日本では高級食材として知られていますが、向こうでは魚卵全体を指す言葉のようで、おいしい瓶詰めが手軽な値段でたくさん売っているのです)
  

 

 
温かいスープに浸して食べたり、イケアでもおなじみのリンゴンベリー(コケモモ)のジャムをのせて、甘くして食べたりも。
北欧の人々の生活と切っても切れない食材なんですね。
 
日持ちがいいので、私は避難食としてストックもしています。
素朴な味わいながら、ナッツやゴマなどが入ったものや、厚みや形もいろいろあるので、お好みの味を見つけてみてはいかがですか?
 
 

マイブームの食べ方、一度お試しを!

最後に、私の最近のマイブームの食べ方をご紹介します。
 
スウェーデンではよくニシンを食べます。サンドイッチにもニシンの酢漬けは定番。
いっぽう日本では、最近サバ缶が流行っていますよね。
そこで、クネッケブロードを使って、トルコの名物“サバサンド”風のオープンサンドを作ってみたのです。
これが大成功!
 
クネッケブロードにバターとチーズ、そこへ缶詰のサバをひと切れ(サバの塩焼きでもOK)。好みのハーブを添えたら完成です。和の定番食材・サバと、北欧フーズのマリアージュ。ライ麦の独特な風味とカリッとした歯ごたえに、サバが合うんです。ぜひ一度試してみてくださいね!
 
 

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